「スポーツ臨床とカイロケア」CDF研修開催
選手の実力発揮をサポート
講師は後藤氏と江口氏
カイロジャーナル90号(2017.10.22発行)より
日本カイロプラクティック徒手医学会(JSCC)主催のCDF研修が8月20日 (日)に新大阪丸ビル新館で開催された。CDFとはカイロプラクティック・ディスカッション・フォーラムの略で、講師から参加者への一方向ではなく、参加者全員が知識や技術を共有して思考できる場の創出を念頭においたJSCC独自の研修で、今回が二回目の開催である。10月のJSCC学術大会を見据え、学術大会開催地の大阪で開かれた。
テーマは「スポーツ臨床とカイロプラクティックケア」。スポーツ臨床においてトップレベルの経験を持つ後藤雅博氏(後藤カイロプラクティックオフィス院長)と江口典秀氏(マークスボディデザイン代表)を講師に迎えた。参加者は全国から集まり、講師と活発な質疑が交わされた。
カイロプラクターとしてリオ五輪の公式医療スタッフの経験のある後藤雅博氏は、リオでの経験と東京五輪の制度的な課題を整理して説明した。技術面では、動作の質を測定するファンクショナル・ムーブメント(FMS)を通じて運動機能を評価し、モーターコントロールの異常を検出することで、アスリートのニーズに合った治療ができる可能性を示した。
江口典秀氏は、日本オリンピック委員会専任メディカルスタッフ(トレーナー)として活躍し、現在までプロスポーツ選手や実業団選手など、数多くのトップアスリートのケアとコンディショニング指導を行ってきた。今回は競技の特性を熟知した緻密な動作分
析から機能評価を行い、治療に結び付けていく手法を見せてくれた。自身が開発したマークスボードを利用した神経学的アプローチのデモでは、その効果が素晴らしく、多くの質問が寄せられた。
両者とも選手のパフォーマンスをいかに発揮させるかということに重点を置き、正確な機能評価、分析を行っていた。カイロプラクターとして援助できることが多くあることも示し、大いにヒントが得られる研修となった。
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