脳の中の痛み -痛み学NOTE-

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脳の中の痛み -痛み学NOTE-

著者守屋 徹 判型A5判/355頁 カラー 発行者科学新聞社 発行年2019年
私のライフワーク第一弾! 拙著「脳の中の痛み」が11月10日、科学新聞社から発刊されます。

痛みは、かつて「損傷理論」で語られ、ケガや病気に付随する症状という認識でしたが、今では「脳の可塑性」という、痛みという病が注目されるようになり、「脳」を抜きには「痛み」を語ることができない時代になりました。

そんな概念的シフトを象徴するタイトルとして「脳の中の痛み」としました。

徒手治療を行う治療家を対象に、少しでも痛みを知ることに貢献できればという思いで、自らの学びの足跡を形にしました。参考にしてもらえたら、嬉しい限りです。

守屋 徹

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1 今、なぜ痛みなのか
2. 「痛い!」と言われれば痛いのである
3. 痛みが必須のバイタルチェックになった
4. 痛みには3つのカテゴリーしかない
5. TMSも痛風も「侵害受容性疼痛」である
6. 神経が歪む病気としての痛み
7. 警告系の起源は「うづまき反射」
8. 慢性痛には2つのタイプがある
9. 痛みの部位別分類
10. 痛みに特異的な受容器がみつかった
11. ポリモーダル受容器の活動は変幻自在、神出鬼没する
12. 防御反応としての炎症を演出するポリモーダル受容器
13. 痛み回路の二重システム
1)毛帯路系(識別感覚伝達システム)
2)毛帯外路系(情動・自律反応伝達システム)
14. 急性ストレス刺激には鎮痛作用もある
15. なぜ、体にはモルヒネを受け取る仕組みがあるのだろう
16. なぜ、末梢刺激には脳内鎮痛系を賦活させのか
17. 神経根の圧迫で痛みが起こるか、起きないか
18. 異所性発火(放電)とは何か
19. 根性痛は本当に神経因性疼痛なのか
20. それぞれの痛みの生理学的定義
21. ガーデンホース理論で根性痛を説明できるのか
22. 圧迫性神経障害の症状は「麻痺」か、「痛み」か
23. 「椎間板ヘルニアガイドライン」の不可解
24. 神経の神経(Nervi Nervorum)の役割
25. 末梢神経の圧迫痛はあり得るのか
26. 根性痛の根拠とする実験の信頼度とは
27. 「痛みの悪循環説」と侵害受容性疼痛の機序
28. 神経因性疼痛の機序と舞台
29. 交感神経の活動に依存する慢性痛の機序
30. 「訳あり筋」が痛むわけ
31. 血流が不足するとなぜ痛むのか
32. 酸欠でも痛むわけ
33. 筋線維に痛覚神経があるわけではない
34. 頻発する「こむら返り」
35. 筋の痙攣は痛みの悪循環のもとになりやすい
36. 痛みの臨床的指標
37. 「嘘つき」の痛み(詐病;○○もどき病)
38. 関連痛のメカニズム
39. 関連痛と神経障害性疼痛をどう見分けるか
40. 遅発性の関連痛を考える
41. 遅発性筋痛のメカニズム
42. 筋肉はどのようにして縮むのか
43. 「責任トリガーポイント」は筋腹にできる
44. トリガーポイントの古典的仮説「エネルギー危機説」
45. トリガーポイントの電気活動と責任TrPができる仕組み
46. ゲートコントロール仮説の鎮痛機序と疑問
47. ディスアファレンテーション(求心性入力不均衡)
48. 侵害受容感覚は「痛み」や「症状」ではない
49. 炎症・腫脹にみる合目的活動のダイナミクス
50. なぜ炎症徴候が慢性的に続いたりするのだろう
51. 慢性痛と体内環境としての食―食生活の改善の重要な鎮痛要因―
52. 脊柱管マイナーソフト構造における力学的視点
53. 機能性身体症候群(FSS)は慢性痛症を統合するのか
54. 筋・筋膜痛と鎮痛機序
55. プラシーボは痛み治療の強い味方
56. 痛み系の可塑性に関わる絶望と希望
57. 長引く痛みの連想ゲーム(プライミング効果)
58. 痛み治療の考察
59. 痛みの多方面モデル

60. フリーダ・カーロの痛み
61. ありのままを、そのまま受け入れることからはじめたい
1)ある女性の症例から
2)ありのままを、そのまま受け入れることからはじまる
62. 共感できない痛みの波紋
63. 損傷モデルから神経可塑性へのパラダイムモデル
1)痛み10年宣言の盛衰
2)やっかいな「痛み評価法」
3)慢性痛の評価;IMPACTⅡ(2005)
4)痛みの根源とは
64. CNNが取り上げたTMS理論
1)はじめに
2)TMS教育プログラム
3)CNNが報道したTMS理論とは
4)脊椎外科医からみたTMS理論
5)ハワードスタンの症例と「認識の力」
6)ロバート・シャピロの症例と「条件づけ」
7)ジャネット・バーバラの症例と「疼痛転移」
8)骨がズレる?
9)むすび
65. 熊澤孝朗教授・インタビュー「痛みの概念が変わった」
「痛み」がサイエンスとなる
脳の可塑性は簡単に起こる
痛みは歪む
痛み治療におけるコメディカルの役割
痛みを知る
「痛み10年」のキャンペーンと拡散
痛みと運動器の問題

1)末梢神経由来の関連痛
2)侵害受容感覚(Nociception)症状にあらず
侵害受容感覚は痛みではない
3)ディスアファレンテーション
関節複合体機能障害の神経病態生理学的影響を説明する新しい用語
―症状発言における推定メカニズムの考察―

守屋 徹(もりや とおる)

  • 山形県酒田市出身
  • 守屋カイロプラクティック・オフィス酒田 院長
  • 日本カイロプラクティック徒手医学会・理事(学会誌編集長)
  • 痛みの理学療法研究会・会員
  • 日本カイロプラクティック師協会(JSC)・会員
  • マニュアルメディスン研究会・会員
  • 脳医学BASE研究会・副会

    「カイロプラクティック動態学・上下巻」監訳(科学新聞社刊)、その他あり。

    「脳‐身体‐心」の治療室(守屋カイロプラクティック・オフィス) ブログ