アトラスオーソゴナル:
Hiro&アトラスオーソゴナルジャパンと私
ブログを丸1年サボってしまった。社長を退いてから仕事がシンプルになったのに、なぜか、現役時代より忙しい。ワープロ打ちから部屋の掃除、すべて自分でやらなければならない。人に指示できるっていいことなのか悪いことなのか、などと考えても始まらない。やらなきゃいけないことはやらないといけない。ということで、記事として書き始めたつもりが、これまたなぜか、ブログっぽくなってしまった。しかし、どんな形にせよ紹介すべきものは紹介しないといけない。とにかくご一読を!
井上裕之DC,BCAOという男
日本のカイロプラクティック界と付き合い始めて、あっという間に40年が経過した。科学新聞社に入っていなかったら、などと今さら考えてみても何の意味もないが、アルバイトで勤め始めた会社にそのまま居つき、恐ろしいほどの人との知己を得た。自身の性格上、なるべくしてなったことなのかもしれないが、とてもハッピーだったと言い切れる。
だから、それらの人たちを紹介するとなると、何年前にこんな出会いをしましたという話から始まることになる。今日は「アトラスオーソゴナル(AO)のことを紹介して」とアトラスオーソゴナル(AOJ)のメンバーから頼まれたので、その代表である井上裕之(いのうえ ひろゆき)君との馴れ初めからということになる。
記憶にございません!
彼のことは、いつの頃からかHiro(ヒロ)と呼ばせてもらっている。出会いは1990年の夏頃、と言っても私の記憶の中にはそう明確に残ってはいない。あとでHiroから聞いて「そうだったの?」という、当時30代にしてこの記憶力、お恥ずかしい限りである。今考えると、よく30代後半の駆け出しが留学の相談など受けていたものである。その上、「語学研修じゃないんだから、DCになるってそんな甘いものじゃないよ!」などと、勉強らしい勉強などしたこともない中途半端道まっしぐらの輩が、もっともらしく偉そうに宣うていたのであるから恐れ入る。
ただ、言い訳をさせていただくと、何度でも言うが不惑にも届かない若造のところに、いくら私より年下とは言え、どれだけ多くの人が留学の相談に来たことか! 一人ひとりのことをそう明確に覚えていなくても、仕方のないことじゃないかしら。と言うことで、Hiroとの出会いはほぼ一方的な記憶ということになる。
誰彼構わず伝えた言葉が・・・
しかし、そのときの「そんな甘いものじゃないよ」がHiroには留学の檄となり、97年パーマーを卒業し、翌年BCAOを取得、創始者Dr. Roy W Sweat(ロイ・スウェット氏)から日本におけるAOの普及活動を託され勇躍帰国したのである。
再会を果たしたのは、今は亡きカイロプラクティックの理解者、内科医の今井力(いまい つとむ)氏のところである。Hiroが留学している間の私的回顧録を紐解かせていただくと、89年に創刊した「カイロ-ジャーナル」紙の発行が軌道に乗り、記事に事欠くことのない実にいろいろなことがあった年月だった。
日本も揺れ動いた時代
時系列というわけにはいかないが、ざっとキーワードを挙げるだけでも、師会、小泉厚生大臣、行政不作為、三浦レポート、通達、カイロ連、全療財団/厚生科研費、あはき新法/無資格療術業撲滅、WFC/CCJ、百年祭、世界大会、JCA/NCA、JAC/RMITなどなど、数え上げたらキリがない。
私もこの間、他の生き方をしていたら到底味わうことのできない、とても濃い経験を積ませていただいた。この頃、既に不惑を超え半ばに差し掛かっていたので、多少の相談事ならそれなりに答えられるようになっていた。それからの永遠の好青年、Hiroとの付き合いは実に心地良いもので、それは現在も続いている。
ミッション開始!
帰国後10年ほどが経過し、三鷹での開業も安定してきた頃、Dr.ロイから託されたミッションを果たすべきときがやってきた。まずはAOのバイブル『アトラスオーソゴナル・カイロプラクティック』と、『上部頚椎の研究』の翻訳出版である。版権など、通常手間のかかる作業も全く問題の起ころうはずがなかった。ただ、どちらもとても大量に売れる本ではない。それでもHiroの、AOを日本に正しく普及させる、という想いに乗せられてしまった。余談だが、当時はできたが出版不況がこうも続き、現役を退いた今だったら、相談を受けてもそうは簡単にできなかったろう。
AO定規
- 4 枚1組
- 付録『アトラスオーソゴナリティ』
- お問い合わせ/お申し込み:カイロジャーナル
¥ 28,000 (税別)
上部頚椎の研究
- 著者: ロイ・W・スウェット D…
- B5判64頁
- 科学新聞社
¥ 3,600 (税別)
アトラスオーソゴナル・カイロプラクティック
- 著者: ロイ・W・スウェット D…
- B5判328頁
- 科学新聞社
¥ 25,000 (税別)
次にテーブル。輸入、日本製、結果的に日本製でいくことになり、後日『LOTUS』と名付けられお披露目も行った。併せて日本におけるAOを確立するため、「アトラスオーソゴナル」という言葉の商標も取得した。本来、日本ではこの言葉を商標に使用することができないはずだが、未だになくなってはいない。元々、使用できなくすることを目的としたわけではない。日本におけるAOの正しい普及、その一義である。それを知らずに使用しているところがあったとすれば、この機にそーっと自粛してもらいたいものである。
育成講座開講、AOJ活動開始!
2014年からは『育成講座』がスタートした。Dr.ロイのリサーチ・ファンデーション公認の講座で、講師はもちろん、AOJの代表でDr.ロイから日本で唯一AOを教えることを認められている井上裕之DC,BCAO。本国と同じカリキュラムで行われ、X線の撮影法、分析法に関してもカバーされている。受講を終了し試験に合格すると『アトラスオーソゴニスト』として、ホームページにメンバーとして名を連ねることができる。
2年ほど前にはAOを正しく理解してもらうために、Hiroに「カイロプラクティック・ソウルナイト」のスピーカーや、日本カイロプラクティック徒手医学会(JSCC)の「第20回記念学術大会」でのワークショップを引き受けてもらった。どちらも上々の反応だった。今後はAOJのメンバーがこういう機会にどんどん出かていってAOをアピールしてほしい。
乞う、ご期待!
今年、第7期を迎えるにあたって、AOJのメンバーから「ちょっと紹介して」と頼まれたからには、AOJの相談役として何もしないわけにはいかない。「よっしゃぁー」とお手伝いすることにしたが、オリンピックで開講時期を検討していた矢先に、新型コロナウイルス騒ぎで現在、秋以降で調整しているところである。この騒ぎが収まったら、新生AOJの活動から目を離さずに見守ってほしい!