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カイロジャーナル67号

67号(10.2.24発行)
中身と人の和、カイロ事業
アトラス・オステオパシー学院開校
スティル・アカデミー・ジャパン開校


中身と人の和、カイロ事業
昨年のイベントで達成感新しい年を迎えてもうじき2カ月が経つ。その間、もう既にさまざまな情報が飛び込んできている。カイロプラクティック(以下、カイロ)界にとって、いったい今年はどのような1年になるのだろうか? ひと昔前まではそれほど予想が外れることはなかった。しかし、最近は極めて予想が難しくなってきた。だからではないが、最近は予想したところで当たるか当たらないかわからないし、ましてや当たったところで、それほど嬉しくもない、となると、わが社としては、カイロ事業開始40周年で突っ走った昨年の後半を回顧することによって、今年のわが社のカイロ事業の方向性を探ってみるほうが得策のようだ。前号で『3カ月連続「夢の祭り」』という見出しで、「It’s CHIRO ! 2009」のクライマックスへの参加を呼びかけた。しかし結果は、参加者数いわゆる営業面から言うと、諸手を挙げて大成功と言えるものではなかった。だが、その達成感はこれまで味わった諸々のものより数段勝っていた。ガッツポーズをしたい衝動に駆られるほどだった。どれも、参加者数より何より、ここはこうしたい、こうあって欲しい、と描いていたことが、ほぼイメージ通りに推移してくれた。ほぼ、と言うことは、もちろん満点ではない。しかし、満点と言うことは、今の実力の上限ということだから、テストと違ってもらってもそれほど嬉しくはない。「今回はこれで十分、これでヨシとしておこう。しかし、次回また同様のことが巡ってきたら、今度は絶対今回以上のものにしてやる」と、いつからか自然にそう思うようになっている。カイロ界に身を置いてずいぶんと経つが、これまでさまざまな経験をし、その都度「今度似たようなことがあったら、こうしてやる、ああしてやる」と思いながら、ずいぶんといろいろな場面に出くわしてきた。そんな中で今回は、かなりの満足感を与えてもらうことができた。11月の東京での「CHIRO FESTIVAL」は春からの諸々のイベントより何より、一番早く開催が決まっていた。1年以上前から実行委員会による運営を決め、旧知のメンバー、それぞれが本業(カイロ)以外に得意技を持つ連中に声をかけ、1年前の会場抽選からスタートした。今思えば、当日まで長かったとも短かったとも言える。ひと月に一度、定期的に本社の会議室で行われている勉強会後に実行委員会を開いていると、もう既にイベントは始まっているんだ、という実感をヒシヒシと感じた。終わった後で反省点のない企画などあり得るはずがない。しかし、それをそう思わせないほどの何かが、そこにはあったような気がする。12月の大阪は、実行委員はなし。江崎器械、ブレス、ラルゴコーポレーションなどの医療器屋さんのご協力で開催に漕ぎ着けたと言っても過言ではない。東京と同様にフェスティバルとうたっていたが、内容は完全なシンポジウム、大勢の参加者はとても望めないと臨んだが、さすがにレベルの高さを誇るJSCの会員が多数参加、中川、守屋、馬場、荒木の4氏の競演と相まって、会場の大きさに見合った雰囲気の中で素晴らしいイベントを開催することができた。東京、大阪の当日を振り返ると、私ごときの依頼に、よくぞここまで快く講師を引き受けてくださったものであると感慨もひとしおである。この記事を書くために当日の写真を見ていると、当日の情景が浮かび見入ってしまう。言い訳にはなるが、この写真のせいで原稿の仕上がりが遅れてしまった。年をまたぐが、最後はパーカーセミナー。パスポートを見て気づいたが4年ぶりのラスベガスだった。セミナーの1年ちょっと前に、日本での同セミナーがクラブによって開催されたとき、来年は無理でも積み立てて再来年こそラスベガスに行こう、と誘ったのがきっかけである。残念ながら、そのとき手を挙げた連中の参加は数えるほどだったが、これだけは断言できる。「一度行ってみるべきである。それも我々と」である。セミナーに参加するだけでも、十分に堪能できるものだと思うが、ラスベガスでの楽しみは誰かの部屋に集まって、グラスを傾けながら夜を徹して語り合うことである。今回も、日本から参加した10数名、西海岸の大学に留学中の学生や開業者が10数名、30名近い人たちが一堂に会して、日米のそれぞれの環境を語った。こういうときの話にこそ、次なるビジョンへのヒントが隠されていると思う。今回も期待通り、いやそれ以上の情報とアイディアをもらって帰国することができた。こうやって回顧してみると、わが社のカイロ事業に迷いなどない。迷っている時間がないのである。より良いものにするための努力は怠らないように精進するとして、何よりも世の中の環境がどうあろうとも、本がなかなか売れないからといって、出版点数を抑えても解決にはならないし、セミナーや勉強会への集まりが悪いからといって、手控えたところで会社がジリ貧になるだけである。今号をご覧いただくとご理解いただけると思うが、好評をいただいている書籍やセミナー・勉強会に加え、新刊や新講座が誕生した。ぜひ、一度手に取ってご覧いただくか、参加してその雰囲気に触れてみていただきたい。わが社以外のものでも、魅力的なものが満載である。

アトラス・オステオパシー学院開校
実践的な履修内容 3年教育実施 =茅ヶ崎市=米国のオステオパシー教育理念に基づく学校、アトラス・オステオパシー学院(学長=森田博也DO、理事長=長尾武MD、略称=ACO)が、神奈川県茅ヶ崎市にオープンする。最新設備を備えた真新しい校舎で、今年の4月から3年コースの教育が実施される。森田DOの母校、カークスビル・オステオパシー医科大学の伝統を継承したオステオパシー哲学に重点を置き、世界に胸を張れるオステオパスの育成を目指す。カリキュラムは解剖学、生理学などの基礎科目と、オステオパシー専門医学があり、専門科目には、オステオパシー哲学、オステオパシー徒手テクニック、体表解剖学、関節検査学、症例講義、臨床実習などが含まれる。解剖実習は、ウェストバージニア・オステオパシー医科大学での海外研修で行う。徒手テクニックは、ダイレクト・テクニック、マッスル・エナジー・テクニック、ストレイン&カウンターストレイン、内臓マニピュレーション、頭蓋オステオパシーなどが含まれ、主要テクニックを網羅している。テクニックを知っているだけでなく、「臨床で使えるテクニックの履修」をめざしているため、カリキュラムは卒業後すぐに臨床に携われる工夫がなされている。入学資格は高卒以上、最終選考日は3月中旬である。柔道整復師などの有資格者には、基礎医学の履修免除(授業料減額)もある。詳しくはアトラス・オステオパシー学院のウェブサイトhttp://www.e-aco.orgを参照。

スティル・アカデミー・ジャパン開校
昨秋、第1回の入学式昨年、日本オステオパシーメディスン協会(JOMA、原田健穣・会長)と、フランスで30年以上にわたってオステオパスを育ててきた、アンドリュー・テーラー・スティル・アカデミー(ATSA)との提携により、スティル・アカデミー・ジャパン(SAJ)が誕生し、11月26日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタン・エドモントで、第1回の入学式が行われた。式にはATSA学長のジョン・ランブルーDOをはじめ、森田博也DO、斎藤信次・科学新聞社社長が来賓として出席、原田氏らのJOMA理事、入学生22名のうちのほとんどが顔を揃え、終始なごやかな雰囲気の中でのセレモニーとなった。翌日からは早速、4日間にわたるランブルーDOの授業が待ち構えており、入学生たちは式の余韻にばかりは浸っていられない様子で、翌日からの授業への期待に胸を踊らせての散会となった。

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