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アーノルド・シュワルツェネッガー知事、カイロ法支持


カイロジャーナル60号(2007.11.11発行)より

カリフォルニア州改正案に拒否権発動

住民投票なら業務規制か

米・カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーは10月12日、議会が提出していた「カイロプラクター利用者保護法」を成立させる法案であるSB801に拒否権を発動した。

この法案は今年の春から検討されていたもので、カリフォルニア・カイロプラクティック試験委員会を消費者問題局の管轄に置くという条項や、委員会に議会が承認した一般からの委員を含める規定を含む。さらに重要な修正条項として、カイロプラクティック委員会の委員長が、カイロプラクティックの業務範囲や教育内容に関する議会の決定事項を拒否することができないという内容が含まれる。また委員会の歳出は議会による年間予算の議決が必要となる。

カリフォルニア州のカイロプラクティック法は、1922年に制定され、以来85年間修正されていない。カイロプラクティック法には、州議会による修正は認めず、修正案は住民の直接投票により行うという条項があるためだ。SB801は「カイロプラクター利用者保護法」の直接投票を決定するための法律で、もし将来、州知事の拒否権が無効となれば、次の段階としてカリフォルニア州の住民の直接投票で「カイロプラクター利用者保護法」の是非が問われることになる。

住民投票でこの法律が成立すれば、85年間続いたカイロプラクティック法により守られていたカイロプラクターの業務範囲も、変更を余儀なくされる可能性がある。

この法案を提出したトーマス上院議員は「カイロプラクティック試験委員会は長い間不適切な活動をしており、市民の安全を守るという使命を果たしていない。試験委員会による自治というシステムから行政の管轄に移行すべきであり、他の類似の医療関連職と同等の規制をすべきである」と主張する。州議会では、上院、下院ともにこの法案への賛成は民主党議員によってなされ、共和党議員は全員が反対した。

知事は「この時期にカイロプラクティック職に関する住民投票を行うということを支持しないし、カイロプラクティック職の免許登録費用をこの住民直接投票のための費用に充てることにも賛成しない」と述べた。カリフォルニア・カイロプラクティック協会は、カイロプラクティックへの理解が深い知事へ感謝する手紙を書こうと、カイロプラクターや患者に呼びかけるキャンペーンを行っている。

しかし、カリフォルニアの民主党議員によるカイロプラクティックへの攻撃は、今後も厳しい展開になると予想されている。民主党は試験委員会に対する監査を要求しており、近々行われる予定である。少しでもマイナス要因を見つければ、年明けの議会でカイロプラクティック職を激しく攻撃してくるだろう。(Dynamic Chiropractic/ California Chiropractic Association web page)

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