頭痛のマネジメントに対する補完統合医療の可能性
最近のカイロプラクティック研究から
カイロジャーナル89号 (2017.6.19発行)より
偏頭痛、緊張性頭痛を含め、頭痛に悩む人は多い。栄養療法、手技療法、伝統中医学、マインドボディ戦略など、補完代替医療(CAM)と呼ばれる治療法は頭痛マネジメントに利用されてきた。しかし、既存の医療と併用することにより、さらに頭痛への効果が得られると考えられ、現在は役立つ治療法を統合的に利用する医療のあり方として、補完統合医療(CIM)が提唱されている。この研究では、CIMのカテゴリーで行われた療法の頭痛への効果の文献研究がまとめられた。
この研究では、5つのメタアナリシス、7つの系統的レビュー、34のランダム化比較試験をもとに有効性が調査された。鍼、マッサージ、ヨガ、バイオフィードバック、瞑想は、偏頭痛と緊張性頭痛に効果があると示唆された。脊椎マニピュレーション、カイロプラクティック、ある種のサプリメントと栄養療法は、偏頭痛に効果があると示唆された。群発性頭痛に関しては研究がないか、効果がないという結果だった。論文では、頭痛に最適な治療法を確立していくために、さらに質の高い研究が必要であると提言している。
( BMJ. 2017 May 16)
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